内容的には日本のヒップホップ界のある意味一時代を作った人「ECD」の奥さん植本一子さん(かなりの歳の差!!)が赤裸々に日々の二人の支出と子育て奮闘記を綴ったblogを一冊にまとめたモノです。
正直ECDというアイコンと、奥さんのフォトグラファー(学生の時に写真新世紀で優秀賞を受賞!!)としての側面がなければ、面白くない内容なんではないか?とも思ってしまったのですが、実際に読んでみるとドンドン家族4人の世界に引き込まれます。
読むのが遅い僕でも一日で読み終えてしまう感じです。
僕が少しだけ日本のhiphopを聴いていた10数年前に活躍していたラッパーはECDが主催した「さんぴんキャンプ」に出演した人達でした。よく言うさんぴんキャンプ以降の人たちです。もちろん今でも最前線の人多数。
そんな生きるレジェンドECDも今は月給16万5千円で家賃11万のマンションで4人暮らしをしています。完全に労働者。これだけ見ると本当にどうやって生活してるの??って感じですが、そこの内訳が事細かく出ています。お金の事も気になるのですが、その生活を通しての奥さんの心の葛藤や、ちょっとした幸福感。ECDのアーティストとしてのあり方、仕事とライブの両立、どーしても欲しいCD、レコード。等々
読み終わると、この一家に対する親近感、育児をする女性へ対する気持ち、自分と照らし合わせてみたいな事をたくさん考えさせられます。
しかもこの本に収録されている時期にちょうど震災もあり、たくさんの事を考えさせられる内容です。
アーティストECDは反原発の運動も積極的にしているので、興味を持った方は調べて観て下さい。
本が出版されてもまだblogは継続中です。僕も今度ゆっくり拝見するつもりです。「働けECD」http://hatarakecd.exblog.jp/
僕が言うのもアレですが、男性が読むととても良いかなと思います。
あ、中に少し入っている写真がスゴイ良いです。さすがフォトグラファー。